考文献 平凡社 百科事典
l 空気ばね
空気の圧縮性を利用してばね作用をさせる装置で、自動車の空気タイヤ、飛行機脚の空気オレオ緩衝装置などは一例である。
空気ばねが、金属ばねと異なる点は。
(1) ばね定数を負荷能力に無関係に低くとることが出来る。ばね定数は空気圧に比例して容積に反比例するので、補助タンクと連結すれば、十分容積を大きくできる。また負荷能力は空気圧に比例する。
(2) 運用時でも空気圧の調整をすれば、ばね定数は自由に変わる。荷重の増加につれてばね定数も増大するので、固有振動数はあまり大とならない。
l 弾性
物体に応力を与えるとひずみを生じ,応力を取り去るとひずみも消失して原形にかえる性質。
l 弾性の法則
多くの材料では応力およびひずみがある値に達するまでは、両者の間に比例関係が認められる。この関係はフックが実験的に見出した物で(1678)、これを<フックの法則>または<弾性の法則>という。
l 弾性エネルギー
物体に外力が作用して変形すると、外力もそれに伴って力の方向に移動するから仕事をする。この外力のなす仕事は物体の変形に伴う内力仕事として物体に吸収される。この仕事を<ひずみエネルギー>という。外力による応力の値が材料の弾性限度以下であると、
物体は弾性変形を生じてこのひずみエネルギーを吸収するが、外力を除くと同時にひずみは消失して物体は原形に復するから,吸収していたエネルギーを全部吐き出すことになる。
すなわち弾性変形においては<ひずみエネルギー>は全部位置のエネルギーとして物体に蓄えられ、外力の除去によって回収しうる状態になっている。この場合のひずみエネルギーを<弾性ひずみエネルギー>または<弾性エネルギー>という。